倉敷美観地区 風情ある街並み散策

岡山県倉敷市にある「倉敷美観地区」は、江戸時代~明治時代の建物が残り、
当時の情緒を今に残す街並みが魅力の人気観光スポットです。
白壁の屋敷、川沿いの並木、川舟流し…歴史ある風情が楽しめ、そぞろ歩きがとても似合う街並みでもあります。
また、美観地区では様々な施設やお洒落で素敵なお店に出会え、散策をより一層楽しませてくれるとともに、
行く度に新しい魅力を発見することができます。
今回は、そんな何度訪れても新たな魅力がある「倉敷美観地区」をご紹介します。

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川舟流し

かつて物資を積んだ川舟の往来でにぎわった倉敷川。その風情を味わうことのできる観光川舟が運航されています。中橋の川舟乗場をスタートし高砂橋から今橋間をめぐる20分ほどの工程。菅笠を被った船頭さんの案内を聞きながら、ゆったりと進む舟に腰を下ろし、低い目線から眺める白壁の街並み。美観地区の別の表情に出会える人気のアトラクションです。

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倉紡記念館

昭和44年、クラボウの創立80周年記念行事のひとつとして、創業当時の原綿倉庫を改造して建設された倉紡記念館。第1室には明治時代、第2室には大正時代、第3室には昭和時代(戦前・戦中)、第4室には昭和時代(戦後)と、日本の紡績産業の歴史がクラボウの歴史を通じて、写真・模型・文書・絵画などによって一目で理解できるよう展示されています。

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倉敷考古館

昭和25年、江戸時代の土蔵作り米倉を改装し開館した倉敷考古館。今では倉敷を象徴する倉として、ポスターや切手など様々なデザインに使用され、側面壁の貼り瓦の美しさも注目を集めています。展示物は「吉備」地方である岡山県と周辺一帯の遺跡から発見された遺物が中心で、その遺物の時代背景は旧石器から鎌倉・室町にも及びます。南米ペルーの古代土器も展示。

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大橋家住宅

江戸時代後期の倉敷において、塩田・新田開発によって財を成した大地主の大橋家が1796(寛政8)年に建てた建物です。倉敷の代表的な町屋のひとつに数えられ、長屋門や倉敷窓・倉敷格子、米倉・内倉は土蔵造りの「なまこ壁」を備えており、往時の商家の姿を現在に残す重厚な作りが印象的な大変美しい姿を呈しています。国の重要文化財に指定されています。

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倉敷
アイビースクエア

明治22年、江戸幕府の代官所跡に倉敷紡績本社工場が建設され、昭和48年にその工場を再開発し、複合文化施設として再生したのが倉敷アイビースクエア。ツタ(=アイビー)のからまる赤レンガが印象的な敷地内には、ホテル、レストラン、多目的ホール、倉紡記念館、オルゴール館などがあります。ツタは昭和初期に、工場内部の温度調整の為に植えられていました。

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大原美術館

昭和5年、倉敷の実業家大原孫三郎が設立したもので、西洋美術、近代美術を展示する私立美術館としては日本初の美術館です。ギリシャ神殿風の本館には西欧の近代絵画と彫刻を合わせ約140点が常時展示。主な作品はエル・グレコの「受胎告知」、ゴーギャンの「かぐわしき大地」など。隣接した分館・工芸・東洋館もそれぞれに見ごたえのある作品が展示されています。

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有隣荘

昭和3年、大原孫三郎が「家族の為に落ち着いた住まいを」と建設された大原家の旧別邸、有隣壮。泉州堺の瓦職人に特別注文した瓦は、見る角度によって緑色に光り、地元では「緑御殿」とも呼ばれています。昭和天皇の御宿泊所として使用されるなど、大原家別邸の後は来賓館として使用され、多くの貴賓客をお迎えしました。年2回の特別公開以外は外観のみ見学可能です。

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美観地区の
夜間景観照明

夕日が西の空に落ちる頃、美観地区全体が景観照明のやさしい光に包まれ始めます。暗闇の中から浮かび上がるように照らされる倉敷格子や白壁の建物、それらが倉敷川の川面に映る姿は幻想的。夜の美観地区を魅力的に演出するとともに、歩行者の安全を確保することを目的に、世界的な照明デザイナー石井幹子さんがプロデュースし、倉敷市と周辺住民の協力で始まりました。

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